頑張れ!ミスターピンク。(内田利雄騎手) [競馬]
昨年3月。北関東最後の競馬場-宇都宮競馬が終息しました。
最終日、友人と誘い合わせて現地に行き開門前から並んでいました。その時、「何で今日に限ってこんなに来るんだ、いつもこの半分でも来てくれりゃ、こんな日はなかったんだ」とおじさんの声を聞きました。 確かにそうです。我々にもできることがあったのではないかなと思ったものです。
文字通りの最終レースはG1とちぎ大賞典。毎年暮れに行われるレースですが降雪のため延期になり、この3月14日に行われたのです。とちぎ大賞典をライブ観戦するのは、ブライアンズロマン以来二回目。 レースは一番人気のフジエスミリオーネが抜群の手ごたえで抜け出し一着。続く二着には、コウエイシャープ、ハイコンプリートを押さえヤマニンバリーが突っ込んできました。その鞍上はミスターピンクこと内田利雄騎手。場内アナウンスが最高潮になった瞬間でした。
競馬場の閉鎖に伴い、他競馬場へ移籍した人もいます。このときを潮に鞭を置いた人もいました。内田騎手は年齢制限で移籍ができませんでした。しかし、これからがミスターピンクの真骨頂。なんとフリーの渡り鳥ジョッキーとして、活躍の場を全国にしようと目論見ます。そして有言実行、自身で各地の競馬組合に打診して騎乗を依頼するのです。最初は岩手の盛岡競馬場でした。「そんな話は聞いた事が無い」と断られたそうですが、何回かのアプローチが実りついに地方競馬に風穴を開けることに成功したのです。
その後、笠松、南関、園田、岩手、高知、そして佐賀と休むまもなく戦いの場を移しています。地方競馬では騎手は厩舎に所属することを義務付けられています。このような厳しい条件の中で、騎乗を打診し、実際にレースに出るという事は容易なことではありません。まして、レースで勝ち負けできるような馬を流れの騎手に任せてくれるところはほとんどないのです。そんな逆境の中、勝星を積み重ねている内田騎手。あなたの街の近くへ来た際には是非応援に出かけてみてください。馬上から最高の流し目を送ってくれると思いますよ。
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