沈む温泉 其の弐 [旅]
八ツ場ダム予定地から反転して山に向かいます。
川原湯温泉駅を過ぎ、交番の交差点を左に上がると川原湯温泉街に入っていきます。
舗装道路ですが、坂道は一歩一歩確実に高度を増していきます。
何でも嵐が来たらしい。その日は多分大変な賑わいだったことでしょう。しかし、今この道を登っていく人はアタシ一人。一方で降りてくる人は皆無。とはいうものの、駅から温泉まで正味15分程度でしたが、上りの車は2台で下る車は1台いずれも群馬ナンバーでした。夏の終わりの平日にこの地を訪れる他県の人は珍しいのでしょうか。
ダムで水没するときには町は高台に移転するらしいですね。国土交通省が作る看板は夢にあふれた未来図でした。
この街並みはすでに寂れていますが、水没へのカウントダウンが始まっています。
大所の旅館・ホテルは代替地に移っているところもあるそうです。一方で先行き不透明な為に撤去のみして様子見とか一部には今も営業している旅館もあります。しかし、賑わいは既になく、温泉街も風化が始まっていました。
通り沿いに加納治五郎氏の旧別荘跡や芭蕉の句碑があります。古くから栄えた温泉だったということだと思います。古いといえばこの温泉が発見されたきっかけは源頼朝の狩りとか。その頼朝に因んだお風呂は次回ご紹介いたします。
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